【内容まとめ】2時間の学習効果が消える?やってはいけない脳の習慣を読んで考える、子供のスマホ環境は何がベスト?
Contents
こちらの本、ようやく図書館で借りれましたので、感想を備忘録的にまとめておきたいと思います。
著者は、あの有名な脳ブームをい巻き起こした川島 隆太先生。
筆者は、スマホ使用のリスクに関して、何度も記者会見をしてきたが、メディアスクラムによって報道されなかったと嘆いています。
では、どんな内容なのか、ざっとまとめてみたいと思います。
学習効果を打ち消す、スマホ脳
スマホやラインのしすぎで、勉強しなくなり、成績が下がる・・・と思っていましたが、そうではない。
研究結果では、
2時間勉強していても、4時間スマホをしていれば、勉強していない子と同じ成績となってしまう。
という衝撃の結果がでた。
そう、それがタイトルにもなっている、2時間の学習効果が消える!ということなのだ。
特に、通信アプリが脳に悪い。
しかも、特に、通信アプリの使用時間が長ければ、学習効果が消えてしまうこともわかった。
なぜ、学習効果が消えたのか?
脳科学から言える事は、前頭葉の働きが鈍ったからということ。だそう。
テレビやゲームなどを長時間したあと、1時間ほどは前頭葉の働きが鈍くなり読書をしても頭に入ってこない状態になる。
ゲーム脳といわれるようなことと同じ現象が、スマホを利用することでも脳に生じるのだ。
現実的な、スマホとの付き合い方は?
でもだからって、スマホを取り上げる!というのは非現実的な対応でしょう。
この本では、1時間という使用時間を決めて、スマホを与えるというルールを推奨しています。
スマホの使用時間が1時間未満の子のほうが、全く使わない子に比べて成績がよい。
しかし、ラインなどの通信アプリに関しては、全く使わない子が一番成績がよい。
ということも実験結果で出ています。
つまり、学習効果を高めるためには、
・スマホは1時間未満
・通信アプリは使用しない
というのが理想的なルールでしょう。
通信アプリは一度与えると終わり
よく、受験のためにスマホ断ちをするという話をきくが、この本では、その効果には懐疑的な立場をとっています。
また、通信アプリを一度でも使用したことがあれば、スマホ断ちはかえって逆効果になるようです。
その上で筆者は、スマホに関しては、子供がほしがっても与えない、もしくは、与える時期を考えるべきとしています。
なぜ特に通信アプリは悪影響か
ラインをしながら勉強した場合、集中力が勉強にいかないのが通信アプリの問題点だそう。
長時間ラインを使っていると、脳のカタチが変形し、注意の集中や切り替えや、衝動的な行動が押さえられなくなる可能性が高くなる。
これが、脳に与える悪影響で、メディアが報道しない部分の根幹だそう。
確かに、私たち大人でも、携帯を置きながら読書しているとラインの通知が気になって、読書がしばしば中断されてしまうということがあります。
これが子供だったら、勉強に身が入らなくなってしまうのも納得です。
まとめ
以上、7万人の小中高生の実証データに基づいて書かれた、衝撃の内容でした。
スマホは、ネットに簡単にアクセスでき、知らない大人とのトラブルなどが怖い・・・と思っていましたが、
それよりも、長時間の使用や通信アプリの使用がこれほど脳に良くないとは・・・。
自分の子供には、スマホは当分は与える予定はありませんが、
与える前に読んでおいて良かった本でした。
スマホを欲しがる子供と一緒に読んでもいいかもしれませんね。
テレビ広告のスポンサーは、今やほとんどが携帯ゲームやアプリなどです。
そうしたスポンサーの圧力で、こうした真実が報道されないという事実があるのでしょう。
そういえば、アップルのスティーブジョブズは、自分の子供達にデジタル機器の使用をあえて制限させていると聞いたことがあります。
ジョブズは、こうしたスマホなどの機器のデメリットも理解していたのかもしれません。
私たち大人は、子供のスマホ環境をどう作っていくのか?を改めて考える必要があると感じました。
以上、参考になれば幸いです。ゆうままでした!